これは、「オフレコ」の「ブラックフライデーセール」にて1500円で購入したDVDで、John Bannon が雑誌「Genii」のコラムに連載してきた作品の一部を映像化したものです。

 ちなみに、John Bannon は私が好きなマジシャンのひとりで、「セミ・セルフワーキング」のカードマジックを創らせれば氏の右に出るものはいないと思っている程ですが、その評価からするとこの内容はチョット物足りなかったでしょうか(ま、購入した値段を考えると十分元は取れましたが・・・)。

 では、全ての作品を紹介していきます。

「Heart Of Glass」 デックから2枚のカードを適当に選び出し、そのうち1枚(スペードのA)をグラスの下に、もう1枚(ハートのQ)をグラスの上に置き、さらにその上に残りのデックを置きます。で、おまじないをかけると、デックのトップから「スペードのA」が現れ、グラスの下のカードが「ダイヤのQ」になっています。
 現象がシンプルなのでチョット物足りない気もしますが、その方法はなかなかサトルティーが効いていて参考になりました。
「Cross Eyed Jacks」 表向きの2枚の黒のJの間に「スペードのA」を裏向きに入れ、半デックの上に置いておき、残りの半デックから1枚のカードを選んでもらったら、残りの半デックは2枚の黒のJが載っている半デックに重ねます。で、客が選んだカードを確認すると「スペードのA」になっており、デックの中に埋もれている2枚の黒のJの間のカードを確認するとそれが客のカードになっています。
 悪くはないが、現象的に「Visitor」には及ばないので、何かもう一工夫ないとレパートリーにはならないでしょうか。
「Rendezvous」 最初からテーブルに置いてあったカードが最終的に客のカードになっています。この種のマジックは結構多いですが、その中で特筆すべき何かがコレにあるかと言うと・・・。
「Queenpins」 4枚のQのうち2枚の赤のQをカードケースの上に置いておき、2枚の黒のQを表向きにデックに加えて混ぜます。で、デックをスプレッドすると2枚の黒のQの間に2枚のカードが挟まっていて、それらを確認すると2枚の赤のQで、カードケースの上に置いていたカードが客のカードになっています。私の好みからすると、このDVDの中ではコレがベストトリックかな。
「Uprising」 まず「クラブのA~4」を裏向きにテーブルに並べます。次に、3枚の赤のカードを「クラブのA」の上に置くと「クラブのA」がトップから出てきます(「クラブのA」は裏向きにしてテーブルに置いておきます)。同じ事を「クラブの2」「クラブの3」でもやっていきます。最後に「クラブの4」でも同じ事をやりますが、なぜかボトムから動ごかないので、残りのカードを確認すると・・・赤のカードではなく「クラブのA~3」になっています。
 ま、悪くはありませんが、レパートリーにしたくなるほどの魅力もないでしょうか。
「Well Tempered Aces」 「Jazz Aces」(3枚目のAは移動せず、マスターパケットから3枚のAが逆移動する)。コレをそのままやろうとは思いませんが、参考にはなりました。
「Hybrid Holdout」 客がよく混ぜたデックからマジシャンが4枚のAを選び出します。ま、悪くはありませんが、John Bannon の作品としてはチョット物足りないでしょうか。
「The Double Dutch False Cut」 4分割のフォールスカットの解説。ま、普通かな。

参考動画